twins cherry
Extravolume
〜桃花side〜
私は春翔にフラれたあと、階段を下っていた。すると、階段の踊り場に一人の男子がいた。私は涙で視界が歪んで誰だか分からなかった。でもその特徴的な声を聞いて、すぐに誰だかわかった。
「……桃花、春翔にフラれたのか」
「冬翔……」
私は涙をふいて冬翔の方を向いた。
「桃花って春翔のこと、好きだったんだ?」
「うん、そうだよ。だけどもう……終わったもの」
「ふーん……。俺は……」
「え……?」
すると、冬翔は私の方に近づいてきた。そして、冬翔は強く私を抱きしめてきた。
「俺は桃花が好きだ」
「……! なんで……? 冬翔、女子苦手じゃ……」
「お前は特別だから。……ほら、帰るぞ」
「……うん」
私の胸が高鳴ったのは、気のせい……なのかな。私と冬翔は近くの公園に寄り道して帰ったのだった。
★END★