twins cherry
Since
「春翔くーん! おはようっ!」
私は校門でちょうど会った春翔くんに手を振って駆け寄った。
「あっ、琉奈ちゃん! おはよ♪」
「「……あっ」」
「桃花だ……!!」
桃花……、春翔くんに告白してフラれちゃったこと、まだショックだよね……まだ1日しか経ってないし……。
「……桃花〜っ!! おはよう!」
春翔くんは桃花の方に走っていき、桃花の肩を叩いた。
「桃花おはよう!」
「……うんっ、春翔、琉奈おはようっ!! いこっ、2人とも」
「――待てよ」
すると、後ろから低い声が聞こえた。……まさか……。
「冬翔! なんで!? まだ8時15分なのにきてる!! 雪でも降るんじゃないの!?」
「失礼だな。今日から早めにいこうと思っただけだ」
「なんで? ……あっ、もしかして好きな人でもできたの?」
春翔くんはそういって口元に両手を当ててニヤニヤと笑った。
「春翔……。黙れ」
「あ、図星!? 冬翔にも好きな人できたんだ!? ねぇ、誰なのっ!?」
「〜〜っ、ほら桃花いくぞ!!」
冬翔くんはそういって桃花の手を引っ張って走っていった。
「ねぇ、あれって……」
「うん……」
もしかして冬翔くんの好きな人って……桃花!?