twins cherry
そして休み時間。私達3人は海堂先生のところにいった。
「このクラス全員分のノートとワークと実験器具、職員室まで運んでおいてね」
そういって海堂先生は教室から出ていった。私はノート、中川兄はワーク、中川弟は実験器具を持って教室を出た。
「もうっ、中川くんのせいで……」
「「え? どっち?」」
2人は振り向いてそういった。そうだった、どっちも“中川”だ……
「えと……春翔くんの方」
「えー僕!? なんで!?」
「だって、最初に話しかけてきたのは春翔くんじゃん」
「うっ、そうだった……。……あっ、桃花ー!!」
春翔くんは実験器具を片手で持って手をふった。
「……!! 危ない!!」
女の子がそういった瞬間、冬翔くんが私にワークを持たせて落ちそうになっている実験器具を間一髪で支えた。
「ハァ……春翔、危ないだろ」
「ごめん冬翔……」
よかった〜、落ちなくて……と、思った瞬間。
バサササッ……!!
私が持っていたノートと冬翔くんが持たせてきたワークが重さに耐えられなくなって、私達の前に散らばった。
「青空……お前なー……」
冬翔くんが冷やかな目で私を見ている。
「す、スミマセンっ……」
私達3人で黙々とノートとワークを拾っていると。