twins cherry
Christmas
それから2ヶ月後。もうすぐでクリスマス。
「琉奈は春翔になにあげるの?」
「うーん、……春翔くんは甘いものが好きだから手作りのお菓子とかかな♪ 桃花は誰かにあげるの?」
「誰かはいえないけど……あの人寒がりだからマフラーかな」
「そっか……。その人とはうまくいってる?」
「うん! ……それでね、プレゼント渡すときに告白しようと思ってるんだ」
すると、遠くの方から冬翔がこっちにきた。
「桃花。なんの話してんの?」
「あっ、冬翔くん! 今ね、好きな人にクリスマスプレゼント、なにを渡すか話してたの」
「ふーん。桃花、……好きなヤツいるんだ?」
「うんっ、……いるよ!」
……目の前に、ね。
「……あっ、桃花! ちょっとトイレいってくるね!」
「えっ」
そういって琉奈は教室を出ていった。……もしかして琉奈、気づいてる……??
「桃花。……好きなヤツって誰?」
「え、それはっ……いえない……」
いえるわけないでしょ、『私の好きな人は冬翔だよ』なんて。
「……そ。ならいい」
冬翔はそういって自分の席に戻って寝始めた。
「はぁ……春翔に相談したいよ〜……」
そう思っていたからか、春翔が私の方に歩いてきた。
「ねぇ桃花、琉奈ちゃんどこにいったか知ってる?」
「あー、お手洗いだよ……」
「ありがと! ……っていうか、桃花どうしたの?」
「実はクリスマスに告白しようと思ってるの……」
「そうなの!? 頑張って!! んじゃっ」
「え゙……」
いっちゃった……。クリスマス前は皆忙しいのかなぁ? そしてクリスマス当日。私は帰ろうとしている冬翔を引き止めた。
「――あっ、待って冬翔!」
「……桃花?」
ど、どうしよう。緊張していおうとした言葉を忘れちゃった……!
「あ……えっと……」
「……帰るか」
「え……?」
「“一緒に”ってことだ。いくぞ」
「……うんっ」
私は琉奈に『頑張るね』と伝えて、学校を出た。
「……いいのか?」
「えっ? なにが?」
冬翔はポケットに手をいれてそういった。
「……好きなヤツにプレゼント、渡さなくてもいいのか?」
「あ、……うん」
いつ渡せばいいんだろう……。
「お、雪降ってきたな。……さみぃな……」
「……冬翔! これ、……あげる!!」
私は5日間で編んだマフラーを渡した。
「……おぅ、ありがと」
「……それでね、私……伝えたいことがあるの」
「あぁ。なんだ?」
「私っ……、冬翔のことが好き……!!」
「え……桃花の好きなヤツって……」
いっちゃった……!!けど、フラれることはない……はず。
「…………ごめん」
「……え?」
私……フラれたの……?