twins cherry
「――なーんていうわけねぇだろ。俺も好きだ、バーカ」
冬翔はそういって笑った。
「……もうっ、フラれたのかと思ったじゃん! 冬翔のイジワル!!」
「前から好きって何回もいってるのに、フるわけねぇだろ」
あっ、そっか……。すると冬翔は私があげたマフラーを私の首に優しく巻いてきた。
「え? これ、冬翔にあげ――」
「違う。2人でってこと」
そういって冬翔は残りの半分を自分の首に巻いた。
「な。これで桃花も暖かいだろ?」
「……うん」
「あとは…………こうすればもっと暖かいな」
冬翔は私の手をぎゅっと握ってそういった。
「……冬翔、大好き!」
「……おぅ」
私達は雪がどんどん降る街の中を通って帰った。