twins cherry
「? 青空さん、どうしたの? 顔真っ赤だよ、熱でもあるの?」
そういって春翔くんは私のおでこに手を当てようとしてきた。
「……なっ、なんでもない! だだ、大丈夫だから!!」
「そうなの? ならいいけど……ムリそうだったら保健室にいきなよ?」
「うん、大丈夫だから……」
そして放課後。
「桃花ちゃーん、一緒に帰ろー!」
「うん! ……そういえばさ、休み時間に春翔が『僕だったら絶対お嫁さんにする』っていってたじゃん? 春翔、全く気づいてないらしいね、私も冬翔も気づいてんのに……。春翔ってさ、琉奈のこと大好きだよねー」
「えっ!?」
桃花ちゃんは私を見てニヤニヤと笑っている。
「なっ、なんで……?」
「だってさー、授業中ずーっと琉奈と話してるし、話してる時にも目が『大好き!!』って感じでさ、先生に怒られて話してなくてもほぼずーっと琉奈のこと見てるし」
「そ、そうなの……?」
知らなかった……っていうか、なんでそんなに知ってるんだろう?桃花は1番前の席で、私達の様子は見えないはずなのに……。
「……ちょっと、羨ましいな……」
「……えっ、なんかいった?」
「あっ……なんでもない! じゃ、また明日ね〜っ!!」
そういって桃花は家に帰っていった。