殺人と笑顔と温もりと






込み上がる吐き気を抑えて

何度も咳きこんだ




急いで誰かを殺そう

その言葉が頭を巡る




“駄目だ殺しちゃ”

“今は昼だ”

“どうせ殺すなら夜しろ”




誰かが囁いた

だけど構っていられない

殺したくて仕方ない





僕は立ち上がって

繁華街を抜けた




繁華街で騒ぐ奴ら

全員殺したくなる

だけどこんな全員殺したら

僕はただの悪者だ




そこまで考え苦笑した

僕はただの悪者だ

自分の欲求に従って

人を殺す悪者だ






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