殺人と笑顔と温もりと







「おばあちゃんは認知症なんです
だから昔の記憶が蘇っちゃうみたいで

ケンジさんっていうのは
もう亡くなったおじいちゃんのことです」

「亡くなった!?」




おばあさんが叫んだ

近所迷惑だ





「アンタ
デタラメ言うんじゃないよ!

ケンジさんはここにいるじゃないか!」




どうやらケンジさんだと

思っているらしい

……使える





「もし良ければ
僕が家までお送りしますよ」

「良いんですか!?」

「ええ
どうせこの後暇ですから」

「ありがとうございます
助かります」




セーラー服姿の少女は

頭を下げると

おばあさんの孫だと言ってくれた







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