殺人と笑顔と温もりと







僕はかけている

眼鏡のブリッジ部分を持ち上げ

野次馬の集まりから抜け出す




どうしてバレたのだろうか

誰か宅配業者でも来たのだろうか

鍵を閉めて行かなかったから

簡単に誰でも侵入出来る





歩いていると

雪が降って来た

朝から鉛色の空だったから

いつか降るかと思っていたけど

思ったより降るのが早かったな




最初は埃のように

ゆっくりと降って来ていた

だけど段々

その強さは増してきた




僕は持っていた鞄から

昨日買った帽子を取り出し

被った




だけど服は薄着で

息も白くなって来た








< 31 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop