殺人と笑顔と温もりと
僕はかけている
眼鏡のブリッジ部分を持ち上げ
野次馬の集まりから抜け出す
どうしてバレたのだろうか
誰か宅配業者でも来たのだろうか
鍵を閉めて行かなかったから
簡単に誰でも侵入出来る
歩いていると
雪が降って来た
朝から鉛色の空だったから
いつか降るかと思っていたけど
思ったより降るのが早かったな
最初は埃のように
ゆっくりと降って来ていた
だけど段々
その強さは増してきた
僕は持っていた鞄から
昨日買った帽子を取り出し
被った
だけど服は薄着で
息も白くなって来た