殺人と笑顔と温もりと
何も言わないで
ただ涙を流す彼
「嫌なこと…あったの?
なら
全部あたしに言ってよ
あなたの哀しみも
憎しみも寂しさも
全部あたしが受け止める…」
今度はあたしが
彼の手を握る力を強くした
…大丈夫だよ
…安心して
そう言う意味を込めて
「幸せになっちゃいけない人なんて
きっと世の中にはいないわ
あたし
前はずっと思っていたの
幸せになんてなれないって
ずっとずっと
そう言われて育ってきたから
皆に言われるのよ
アンタは幸せになるなって
愛される価値なんてないって
あたしもそうだって信じてきた
あたしは幸せになっちゃいけないし
一生孤独でいるつもりだった
だけど今はそう思わない
あなたがいるから
あなたがいれば
きっとあたしはどこへだって
生きていけるわ」