殺人と笑顔と温もりと
振り向けば彼女は起きていた
泣いたからか真っ赤になった目を
僕へ向けてきた
純粋なその澄んだふたつ目を
僕へ向けないでほしい……
「あの…好きです」
突然彼女は言った
言っている意味がわからなくて固まっていると
彼女も上体を起こした
僕と向き合う形になる
「好きです
あなたが好きです……」
この上なく真っ直ぐな瞳を
彼女は僕へ向けてきた
「あなたが
世間を騒がしている
殺人鬼だとしっています…」
僕の世界が
本当に停止した