殺人と笑顔と温もりと
★★★
突然立ち止まった彼女を見て
俺も立ち止まる
彼女の目線の先にいる
2人のスーツ姿の男
1人は40代だと思われるオジサン
もう1人は20代ほどの若そうな人
「…惚れたの?」
「ばっ!
惚れるわけないじゃない!」
「ふふっ
良かった惚れてなくて」
「言ったでしょ?
あたしにはあなたしかいないの
あなたと一緒にいたいから
あたしはこうして
あなたと同じ
殺人鬼の道を選んだのよ」
「本当に良かったのか?
俺と同じ道なんて来て」
「ええ
後悔なんてしていないわ
それに何だか楽しいもの
人って助けてほしい時
あんな目をするのね
初めての経験が多くて
毎日が前より充実しているわ」