美しく咲き誇り
彼女がどんな思いで何て出しゃばったものの、本当は自分のエゴだ。
もし、怪我なんてしていなければ彼女に勝てたかもしれない、なんて
彼女のことよりも私は自分のエゴを押し付けている。
目の前で傷つき俯く彼を見ても謝る気になんてなれないし、
抱き締めてくれる彼女にありがとうも言えない。
結局、私はただの自己中で嫌な奴なんだ。
「ありがとう、百合香」
抱き締められていた腕にキュッと力が少し加わる。
顔を少し上げるとやっぱり笑っている彼女。
その笑顔を見る度に後悔してる自分がいつもいる。
それでも、謝れない私は何て最低なんだろう…