まだ本当の恋を知らない
「河瀬 友穂と申します。よろしくお願いします。」

挨拶をし、顔をあげると

「ああ」

と一言…

すぐさまに、
「今、重点的に取り扱っている商品の改良の進み具合
売り上げデータ、前年度の評価、来年度の見込みをまとめて持ってきてくれ。」

と、矢継ぎ早の指示。

唖然とする私をチラリと見ると

「まさか、出来んなんてことはないだろ?」

カチンとする私の表情を見たのだろう

「ま、物思いにふけらずに帰るまでには出してくれ。
俺は挨拶にまわってくる。」

と、言いたいことだけ言うとあっという間に居なくなった。



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