暴走族が最強女子に出会ったら
朝、駅に向かう道。
フラフラした足取りで向かっていた私の肩に不意に手が置かれ、ノロノロ振り返った。
「おっはよ……って顔すごっ」
「当たり前でしょ、昨日家に帰ってまずおじいちゃんから修行に遅れたことで説教一時間。それからいつもの倍のメニューだったの」
1日そこらで疲れがとれるわけないわ、ため息まじりにそう呟くと美月はハハッと引きつった笑みを浮かべた。
「そういえば今日は朝、起きれたんだ?昨日は間に合わなくて一本遅い電車で来たもんねー」
「しょうがないでしょ、朝起きるの苦手なんだから」
自慢じゃないけど私の今までの欠席は全て寝坊が理由
朝だと思って起きたら昼だった、なんていうオチだったりする。
あれ、本当に自慢にならない。
「あ、これ返すの忘れてた!」
突然目の前に近すぎる距離でなにかを突きだされた。
なにこれ?
のけぞってそれから距離をとって確認するとそれは私の携帯