冴えない彼はメガネを外すとキス魔になります!
「もう仕事を押し付けられてるんだ…。」
と今日子の声。
「押し付けられてるというか…あっ…!!!」
今日子がどれどれと進藤の肩に触れながら図面を覗き込む。
もう一歩、進藤に近づこうとした時、少し照れたような顔になり、礼を言って慌てて自分の席に戻ってしまった。
「今日子サン? イタズラはやめなさい。」
「あ、バレた?」
と、ぺろっと舌を出した今日子。
豊満な胸とスっと伸びた長い足でスタイル抜群な彼女。
日本人らしい切れ長の目が印象的な美人で、派手に見られるから、男性関係で誤解されやすいのだけど、もう何年も一緒に暮らしている彼がいる。
本当は一途。
なのに、たまにこんな風に設計のおじさまや、若い男子をからかって遊ぶ癖がある…。
だから誤解されるんだって言ってるのに。
「あ、だってココ1週間、ずっと残業だったんだよ。
遊びたい、思い切り寝たい、美味しいもの食べたーい。
そうだ!夏希、帰りどっか行こう!」
やっと仕事が一段落した金曜日。
今日はノー残業で帰れる。
何日ぶりだろう。