ふたつ手と手
一際大きな花火が見れた後、地面が揺れるぐらいの爆音が響いた。

「終わったかなぁ…?」

「たぶんな…ほな、帰ろか…」

繋いだままの手を引いて歩きだす。

ふと見上げた空には満天の星。

「なぁ、咲樹」

「ん?」

つられて、一緒に見上げた君。

「いつもありがとうな…咲樹のおかげで、俺毎日幸せや♪10年後も何十年経っても…こないして手繋ごな?愛してるで…」

少し驚いた顔の君を抱き締めて、ソッとキスをした。

優しく笑う君のおでこを合わせて、

「…結婚してくれる…?」

そう呟くと、君はギュッと抱き付いてきて静かに頷いてくれた。
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