extra time love
プロローグ
「私、やったよ。。。」
サチは右手にスマートフォン、左手に血が滴り落ちるアイスピックを握り、遠くを見つめ、ただ呆然と立っていた。
足元には刺された男性が横たわっている。
つい先ほどまで、"夫"であった男だ。
「私、やったよ。」
サチは、さきほどつぶやいた言葉を文字にして、送信したのだった。
スマートフォンの光が、暗い部屋を照らしていた。
血で染まった手でスワイプしたためか、その光はほのかに赤く10畳ほどのリビングを照らしていた。
左腕につけていた腕時計はちょうど21時を指している。
あれから何年経ったのだろう。年齢で区別されるカテゴリーも"アラサー"から"アラフォー"へと変わってしまった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
時は遡るって2010年の12月。サチは同じ職場で婚活仲間でもある、桃絵と二人女子会の真っただ中。
「さっちゃん最近、どうなの?婚活は?」
「うーん。なかなか良い人がいなくてね。」
「高望みしすぎなんじゃないの?」
「そんなことないよ。私、ルックスにはこだわってないし。
このまえご飯に行った人もハゲてたしね。」
「そこまでして結婚したいものなのかな?」
「私、誕生日までには絶対結婚するの!」
「えぇ!さっちゃんの誕生日って、3月だよね?もう4ヶ月しかないじゃない!」
「モモちゃん、そんな呑気なこと言ってちゃダメだよ!
女は35歳を過ぎると、婚活市場の価値が急落しちゃうんだから。男は結婚相手に子供を求めるの。
35歳を過ぎると高齢出産になっちゃうんだよ!
そんな女もらってくれる人なんて、モンスター級の男しかいないのが現実なの!」
「そんなものなのかなぁ。。。」
「そう、そんなものなの!」
サチは右手にスマートフォン、左手に血が滴り落ちるアイスピックを握り、遠くを見つめ、ただ呆然と立っていた。
足元には刺された男性が横たわっている。
つい先ほどまで、"夫"であった男だ。
「私、やったよ。」
サチは、さきほどつぶやいた言葉を文字にして、送信したのだった。
スマートフォンの光が、暗い部屋を照らしていた。
血で染まった手でスワイプしたためか、その光はほのかに赤く10畳ほどのリビングを照らしていた。
左腕につけていた腕時計はちょうど21時を指している。
あれから何年経ったのだろう。年齢で区別されるカテゴリーも"アラサー"から"アラフォー"へと変わってしまった。
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時は遡るって2010年の12月。サチは同じ職場で婚活仲間でもある、桃絵と二人女子会の真っただ中。
「さっちゃん最近、どうなの?婚活は?」
「うーん。なかなか良い人がいなくてね。」
「高望みしすぎなんじゃないの?」
「そんなことないよ。私、ルックスにはこだわってないし。
このまえご飯に行った人もハゲてたしね。」
「そこまでして結婚したいものなのかな?」
「私、誕生日までには絶対結婚するの!」
「えぇ!さっちゃんの誕生日って、3月だよね?もう4ヶ月しかないじゃない!」
「モモちゃん、そんな呑気なこと言ってちゃダメだよ!
女は35歳を過ぎると、婚活市場の価値が急落しちゃうんだから。男は結婚相手に子供を求めるの。
35歳を過ぎると高齢出産になっちゃうんだよ!
そんな女もらってくれる人なんて、モンスター級の男しかいないのが現実なの!」
「そんなものなのかなぁ。。。」
「そう、そんなものなの!」