Magic of Chocolate
 「お礼なんていらないよ。



 
 キモチだけで充分」





 笑いかけてくれた彼の表情が、あまりにも優しくて。





 ”君が濡れなければそれでいいんだ”





 言い残して去ろうとする彼を見ていられなくて。





 でも、そんなのヤダ。




 私だけ濡れずにすむなんて、ヤダ。




 「二人で入れば、二人とも濡れないよ!!」




 
 先輩かもしれないのに、思わずタメで叫ぶ。




 
 でも、いいや。




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