幼なじみが私の彼氏になりました


「ちょっと空ー!」







「ほら、早く来いって」







私を待つその意外と大きな手。






私がその手を取れば彼は必ず握り返してくれる。






「次!あれに乗ろっ!」






「はぁー!?あんなバカでけーやつに乗るの?」








「もしかして空…びびってたりして?」







「だから俺、絶叫系マジ無理なんだって」







「なんか意外だよねー」







「知るかよ」






「ふーん?」







「行くぞバカ」







「えっ!?いいのっ!?」







「あぁ。いいよ」






「やったぁー!よーし、たくさん乗るぞー!」






「マジかよ…」







「…ほ!果歩!」







「…え?」






お母さん?






あれ…私の部屋…







「ほら!何寝ぼけてるの?昨日お母さん空君家とご飯行くって言ったでしょ?」







「…あー!今何時!?」







「もう4時よ。後1時間したら行くからね」






私やっぱり寝てたんだ!







「はーい!」







とにかく支度しなきゃ。







お母さんは呆れながら部屋を出て行った。
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