幼なじみが私の彼氏になりました


「そういや俺、果歩に言ってない事あったわ」






「なに?」







「サッカー部のキャプテン、俺がなる事になった」







「えっ、えー!」







「は?そんなに驚く事かよ」







「あ、いや…」







でも空、サッカーうまいしな。







だって、みんなサッカー部の中では一番だって言うんだもん。







それに初めからサッカー部のキャプテンは空だって噂なんかあったらしいし。






「で、今度試合あるんだけどさ」






「試合?」







「そ。見に来てよ」






「えっ!!いいのっ!?」






「おぅ」






個人的にサッカーが好きな私。






だけど何より嬉しいのは、空が出ている試合を見れるということ。






空がキャプテンになった姿を一番近くで見られる、日常では見られないような空が見られるんだ。






すると空が






「果歩マネージャーなれば?」






と、いきなり予想もつかないことを言ってきた。






「はっ!?」







いやいやいやいや!







てかサラッと言いますかそこ。







「いいじゃん」







「無理無理無理無理。今更」








「ふーん」







いや、ならないから!







「それにもうマネージャーいるでしょ?」







あんなに可愛いさ。







「俺はお前がいいの」







「な、なにそれ」







私がいいなんか…。







「別に強制とは言わねーけど」







「なれないし」







「じゃあいい」







そりゃ私だって一番空の近くでサッカー見たいよ?







誰よりも近くで見たいって思うもん。






だけど私以外に近くで見てくれてる人、もういるじゃん。


< 140 / 183 >

この作品をシェア

pagetop