幼なじみが私の彼氏になりました



なによ。






空だって案外そんなこと言うんだ。







「空…?」






って、ソファで寝てるし。







押し入れから毛布を取って被せようとした時だった。







「うわぁ!?」







「さっきはよくも変態だのなんだの言ってくれたな果歩」







「へっ、お、起きてたの!?」







しかも私を押し倒す空。






騙された!






「果歩が何言いたいか大体前から分かってたよ」







「えっ!?」







「キスの先…知りたいんだろ…?」







「な、何言って…」






「ふ。教えてやるよ」







「なっ…んっ、」







き、キス…!?






だ、だけどなんかいつもの優しいキスじゃない。








なんで?






「ふぁ…そ、そらぁ」







「ずっと我慢してたのに。果歩が悪い」







「我慢って…」







「俺だって果歩としたかった」







「…」







「けど、果歩に嫌われたらって思ったらやっぱできなくて。果歩がいいっていうまで待とうと思ったんだけど」







我慢って、そう言う意味の我慢だったんだ…。







「もう無理みたい」






「んっ、」






「果歩のせいだからな」







「なっ、んでわた…しが…」







うまく喋れないよ。







「さっき見たし」







「…それは…」







「…な?果歩が悪い」







やっと離してくれた。







「でも私…」







「…今更拒否んなよ」







「違うもん!…空となら…嬉しい…です」







やっと、この言葉が言えたよ。







「俺も同じだから」

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