幼なじみが私の彼氏になりました
「果歩…大丈夫?」
「私…最低だよね…」
「ううん。違うよ?ごめんね、私が一緒に帰らなかったから…」
緑は謝る。
「緑のせいじゃないよ」
私と緑を見て先輩は困ったような表情を見せる。
「緑、先輩と遊んできなよ」
私は涙を拭いて顔をあげてそう言った。
「でも…」
「緑ちゃん」
緑の後に声を出したのは私じゃなく、先輩だった。
「俺はいいから、それよりこの子のそばにいてあげて」
初めて先輩の声を聞いた。
すごく爽やかで、見た目とは違かった。
「はい、分かりました」
「うん、なにかあったら連絡していいからね」
そう言って先輩は帰って行った。