幼なじみが私の彼氏になりました
「なら果歩、また明日ね!」
「うんっ!」
私は裏庭に行く。
この顔大丈夫かな…?
緑は超可愛いなんて言ってたけど…。
爆笑してたから説得力ないな。
それに周りからも変な目で見られてたような…。
ドン!
「ひゃっ、」
バックしていたら誰かにぶつかった。
と、思ったら
「すみませ…」
「空!」
だった。
「…はい?誰…」
「え、酷いなもう。私だよ」
「どっかで聞いたことあるような声…それにこの微妙な身長…」
「もう!会って早々なんですか!」
「は?お前…果歩…?」
空はぎょろっとした顔でこっちを見てくる。
「正解です!」
「は…化粧してんの」
「あ、そうだった。これには海よりふかーい訳がありまして…」
「海より深いわけね…果歩って普段化粧なんかしないよな?」
「いつもはね。今日は…」
「なに?俺に会うためとか?」
なにか企んでいるような顔なんですが。
「これは勝手に緑が…」
「ふーん」
ふーんってなによ!
「空から呼び出したんだからね!」
「ばか、声でけんだよ」
「あ、ごめんなせ」
「ふざけんな。こっちはお前が寂しいかと思ってな」
「そりゃあ寂しいに決まっ…」
あ、わ、わ、私…今なんて?
「え?…マジ?」
「い、今のはその、口が滑ってしまい…」
「本音が滑ったんだ」
「ち、違うし」
「素直になれよ」
い、意味分かんないし!
てかなんで私動揺してるんだよ!
空は地面に座る。
体操服だからいいですよね。
こちらは制服なんですが…。
「なぁ」
「え?」
「見えてるけど…」
空は大きな手で口元を隠し視線をそらす。
「ぎゃあああああ!」
「バカ、声でけんだよ!」
「空が変な事いうから!」
「は!ふざけんな。抜けがけしてるのバレたら俺かなりやばいんだけど」
「ならそんな声出させないでよね!」
「いや…お前のスカートが短いだけだろ」
「これが普通です!」
「ふっ、どうだかな」
私も空の隣に屈む。
「まー、程々にしといてね」
そう空は言う。
が、全く意味が分からないので無視しよう。
「やっぱお前とこうしてんのが一番楽しいわ」
「え?」
空が意外な発言をした。