俺様主人の拾われペット
少しして
風呂場に行って事を済ませると
俺は髪を乾かしながら
少しボーッとしていた。
いつもなら何かしながらでも
仕事の疲れやらで
目を瞑ったりしながら
ウトウトとしているはずの
この時間なのに---。
(……今日眠れっかな…。)
今日の出来事と
先ほどの千夏の甘えによって
頭が興奮状態なのか
目がぱっちり覚めている。
明日の朝
絶対寝不足になるなぁと自覚しながら
俺は困ったような気持ちになる。
「……はぁ、可愛すぎるのも困りもんだな…。」
まぁでも…
そんな風にため息をつきながらも
口角が上がるのは
幸せな証拠か。
と自分で思いながら
またニヤける。
(……千夏はもう寝てんのか?)
さっき挨拶は交わしたし
今日は歩き回って疲れてるだろうとは思うが…
(…人のこと起こしといて…あの小悪魔。)
俺にだけドキドキさせておいて
じっくり自分は寝るなんてズルいっつの。
そう思いながら
俺は少し拗ねたような気分になると同時に
何だか少し寂しい感じがした。
「……よし。」
(--------やられっぱなしじゃ嫌だからな。)
俺はそう思って
髪を乾かし終えてから
ちょっと部屋を訪ねてみることにした。