俺様主人の拾われペット
おまけ
「ん……あ、でも仁美さん。」
「ん?」
「結婚、私が高校卒業してからですよ?するの。」
「………あ?」
は?なんで?
と
私の言葉に反応する仁美さん。
(え、何でって……
この人今すぐするつもりだったの?!)
私まだ高校生だし
卒業までまだまだあるのに
結婚なんてできっこないよ!
「早すぎますよ!」
「はぁ?
どーせ結婚するのに遅いも早いもねぇだろ!」
やはり思考はお坊ちゃん───。
全てが非常識というか
ぶっ飛んでるというか…
私はそんな態度の仁美さんに
ビシッと主張をする。
「高校生で結婚なんてできませんから!
せめて卒業まで待ってください!」
「嫌だ!俺は今すぐ結婚したい!」
「そんなこと言っても仕方ないでしょ!?」
と
言い合いになってしまい
2人でわーわー騒いでいると…
───コンコン
と
部屋がノックされて
ガチャッと、開けられる。
「あ…!花崎さん!
いいところに来ました!聞いてください!」
「花崎!
千夏が高校生卒業まで結婚待てって言うんだ!」
どう思うこれ?!
と
私たち2人が
入ってきた花崎さんに
そう尋ねると
花崎さんは
爽やかな笑顔でニコッと笑いながら
静かに告げる。
「そもそも、お付き合いしてまだ1ヶ月も経っていないのに
結婚だなんて社長はお認めになりませんよ、仁美様。」
(…………。)
……確かに…。
「卒業も何も…まずはそこだったね。」
「くそっ……誤算だった…。」
「お2人とも気長に頑張ってください。」
花崎さんは
そう言ってニコッと笑うと
持ってきた荷物を置いて
そのまま部屋を出て行く。
「……まぁでも、
これからもよろしくお願いします。」
「あぁ…こちらこそ。」
何はともあれ
ずっと一緒にいましょうね。
おまけEND