俺様主人の拾われペット
通された部屋は
これまた想像通りのながーーーいテーブルにたくさんの豪華な椅子。
貴族を感じる部屋のデザイン、シャンデリア。
メイドさん達がワゴンに蓋をした料理を持ってきていた。
仁美さんは適当に自分の好きなところに座り
私はその正面に座るようにした。
…しかし
「どこに座ってる。」
「え…。」
なぜか怒られてしまった。
席って決まってるのかな?
ここ誰か使うのかもしれない。
私は座った椅子から立ち上がり
どこが空いているのかわからず立っていると
「ったく…犬は主人の隣に決まってんだろうが。」
と言って自分の隣の椅子を引いて
私を呼んだ。
だから犬って何…!
ペットだの何だのこの人は冗談がよくわからない。
そう思いながら仁美さんの隣に座る。
「さて…朝食を始めようか。」
仁美さんが使用人の人にそう告ると
料理が次々と運ばれてくる。
その時の仁美さんの怪しい笑みに
私はどうして気づかなかったんだろう。