俺様主人の拾われペット





-------ピピピピピ…!





「ん〜…!もう朝か…あとちょっと…。」

「ちょっとじゃない、起きろ千夏!!」

「…え、仁美さん?!?!」






正式に引き取られた次の日
私は前と同じ部屋で朝を迎えた。

昨日もいろんなことがあって
疲れて今朝は眠気が取れない…。


そんなことお構い無しに
仁美さんは私の布団を剥ぎ取り私を無理やり起こす。





「ひ、酷いです仁美さん!!
それに年頃の娘の部屋に勝手に入ってこないでください!!」

「うるせぇそんなの俺の勝手だろうが!
さっさっと起きろバカ犬!」





なんて相変わらずの俺様っぷりを朝から発揮。

犬と言われ続けるのはどうも変わらないみたいで…。




(こんなところ他の人に知られたら
変態プレイでもしてるのかって勘違いされそう…。)





この人は多分それに気づいてないんだろうけど…。


そう思いながら仁美さんを見て
私はベッドから降りて着替えを用意する。




「……仁美さん。」

「何だ。」

「何だ、じゃないですよ!
着替えるんですから出て行ってください!!」

「嫌だ。」





そう言って意地悪な笑みを浮かべる仁美さん。

こ、この人は本当に…!!

と腹を立てながら
仕方なく仁美さんに近づいて




-------チュッ





「----------?!」





背伸びをして仁美さんのほっぺに
キスをした。

突然のことで頭がショートしたらしく
ぽわーんとした仁美さんをドアを開けて外に出す。

そして鍵を閉めて着替えを始める。





(っ…何で私がこんなことを…。)





でも不意をつくにはこれしか思いつかなくて
私は自分の行動に羞恥を覚えながらも
仕方ないと頭で言い聞かせ着替えを進めた。





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