俺様主人の拾われペット
「この野郎…さっきは柄でもないことしやがって。」
「だって、仁美さんが出て行かないから…!」
本日も昨日と同じくあの部屋で朝食を取る。
座る椅子の位置も一緒。
そしてすることも…
「んっ?!…ちょ、仁美…さ…!」
「…ん…美味いな…。」
---同じでした。
ようやく口が離れて食べ物を飲み込む。
仁美さんは先ほどの仕返しと言わんばかりに黒い笑みを浮かべている。
あ、朝から本当に心臓に悪い人…!!
それからは私は仁美さんの攻撃(?)を全てよけて、花崎さんに言ってもう1人前私の方に持ってくるように告げる。
それに従う花崎さんを見て
仁美さんが
お前いつからこいつの言うこと聞くようになったんだよ!
と不機嫌そうに言う。
花崎さんは綺麗な笑顔でニコッとして
そのまま部屋を出て行った。
「ふふ、どうやら花崎さんは私の味方でもあるみたいですよ?」
「てめぇ…犬のくせに花崎手玉に取りやがって…!」
悔しそうに顔を歪める仁美さんに
ふふふっと爽やかな笑みを送る。
仁美さんは不機嫌そうに1人で黙々とご飯を食べ始める。
全く…この人は変なところでお子様を発揮するから困る。
これからは朝食であんなことにならないように席を変えようかな。
私はそう決心した。