俺様主人の拾われペット
-仁美said-






朝あんなことを言ってしまってから
俺は柄にもなく放心状態だ。




(-------俺は一体なんてことを…。)




改めて冷静に思い出してみると
結構恥ずかしい。

確かに本心ではあるが
千夏のことだから絶対に意識してくる。





「ったく…!」





俺は何をしてんだよ…!!





と頭を掻きながら羞恥に駆られていると…




---プルルルルル!





変な時間に電話が鳴った。

何だ?取引先か?
こんな中途半端な時間に俺に電話してくるなんて、何か不手際でも…





「----------!!」





携帯の表示にあったのは
【清山高校】
千夏の高校からだった。



俺は電話に出て
携帯を耳に当てる。






「------…もしもし。」

「…!千夏…?」






電話に出たのは千夏だった。

てっきり高校の先生からだと思っていた分驚いた。






「どうしたんだ、学校から電話なんて。」

「…あの…。」






(-------?)




声の調子からして様子がおかしいのはすぐに分かった。

言いにくそうに言葉を濁らせたあと
すぐに先生に変わられ
体調不良で帰宅したいとのことだった。



俺は了承して迎えに行くことを告げて電話を切る。




…妙だな。

体調が悪いくらいなら
簡単に口を開きそうなものだが。





俺は何かあると思って急いで車を高校へ走らせた。







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