俺様主人の拾われペット




-------ガラガラ…ガタンッ。




どうして開いているのか社会科準備室。

ドアを開けると私を中に入れて
凛太朗くんがドアを閉めて鍵をかける。




(こ、この展開は…その…。)





あ、あれじゃない?

漫画とかでよくある
女子が男子に攻められるシーン…





(い、いやいやいやいや!!!!)






凛太朗くんに限ってそんなこと…!
だって、遊びに行った時にもうしないって約束してくれたし…。

いや、でも現に昨日色んな噂流れちゃってたし…

それに何か連絡来てたし…読めなかったけど…。





「………。」






え、これピンチ?
ピンチ…ってやつなのかな?



1人で考え込んで冷や汗をかいていると
凛太朗くんが深呼吸して
私に頭を下げた。






「昨日はごめん!」

「へ……。」





思いもよらない展開にポカンとする。

凛太朗は頭をあげると
眉を下げて事情を説明し始めた。





「…そっか…男子たちが勝手に…。」

「うん…。俺は違うって言ってたんだけど…。」






でももう誤解も解いたし
キツく言っておいたから心配ないよ、

と凛太朗くんが私に告げる。



どうやらちゃんと伝えたくて
逃げる私を強引に連れてきたのだとか。






「でも、何で部屋に…?鍵も閉めちゃってるし…。」

「2人でいるところ見られたら
また誤解が広がると思って…。
鍵は誰にも見られないためね。」






と、凛太朗くんなりの配慮らしい。

優しいし何だかんだ考えてくれていたんだなぁ凛太朗くん。






「ありがとう。私もちゃんと話を聞かずに…ごめんなさい。」






私も凛太朗くんに頭を下げた。

凛太朗くんは別に大丈夫だよ、とすぐに許してくれた。







「あとさ…昨日のメール、見た?」

「あ…それなんだけど、えっと…
け、携帯のバグでトーク履歴消えちゃって…。」





と嘘を含めながらも事情を説明する。

…仁美さんに消されたなんて言えない。






「そうだったんだ…。じゃあ今聞くけど








その首の跡って、キスマークだよね?」









----------え?








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