サヨナラの向こう側
「なんか、俺のこと避けてる?」


「避けてないよ、気をつかってるんだよ」


「そんな、似合わねーことすんな」


「似合わないって・・・じゃ、私に似合うことって何よー」


「変に遠慮するようなキャラじゃねーだろ」


「私も少しは成長したんですー」


「・・・それって、慶先輩の影響?」


「なんでそこで慶の名前が出てくるの?」


「べつに」


「変な千広」



結局、お互いに誰と花火大会に行くのか、話さないままバイバイした。


千広に、慶と行くって、なんとなく言えなかった。


言わなくてもいいと思ったし、千広は慶のこと苦手なのかと感じたから。


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