サヨナラの向こう側
「先生、ちょっとお話があるんですけど」


「わかった、じゃ、場所をうつすか」



先生と私は、そっと部室を抜け出した。


みんな盛り上がっていて、気づいていなかった。




先生に連れられて入ったのは、進路指導室。


文化祭の最中に、ここは使われない部屋だ。



「先生、今日までありがとうございました。


英語劇が成功したのも、先生のおかげです」


「そんなことない、みんなが頑張ったからだ。


それに、俺の指導はまだこれからも続くぞ」


そう言って、笑う先生。




先生、私の想いは、もう破裂しそうだよ。




「先生、好き・・・大好きです。


はじめて会った時から、好き」



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