サヨナラの向こう側
バイクで家まで送ってもらった。


「ありがと」


「じゃあ、また明日な」


「あっそうか、しばらくバイト先でしか会えないね」


慶は平日、大学祭の準備で忙しいらしい。


「もっと会いたい?」


「あ、いや、そういうわけじゃなくて」


「おい、そこは否定するとこじゃねーだろ」


おでこを突っつかれた。




あれ、この傷み。


なんか、ひっかかる。




「おやすみ」


「おやすみ、気をつけてね」


こうして、慶と私は、つきあい始めたんだ。



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