サヨナラの向こう側
時計を見たら、18時少し前だった。


俺は、自転車で美久のバイト先に向かうことにした。



美久は、いないかもしれない。


慶先輩と一緒にいるところを、見るかもしれない。


でも、とにかく二人と話がしたくて、夢中でペダルをこいだ。



店に着いて、窓から中をのぞくと、美久と慶先輩が何か話していた。


店長らしき人が出てきて、二人に何か言っている。


美久がおじぎをして、バックヤードへ入っていく。


慶先輩も、それに続いていく。


どうやら、バイトが終わったみたいだ。



ちょっとセコい気はしたけど、俺は二人を待つことにした。


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