サヨナラの向こう側
ほっぺにプニッと、指がささった。


「慶?」


「ごめん、待たせたな。


じゃ、行くか」



バイクに乗ると、話すのは難しい。


話さなくてすむから、よかったのかもしれない。


さっきまで少し悩んでいたことを吹き飛ばすように、風に身をまかせた。


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