サヨナラの向こう側
「美久、そろそろ学部の希望出す時期だろ。


もう決めたのか?」


「うーん、まだかな」


「美久が理工学部ってことはまずないからな、理工学部から一番近いのは文学部かな」


さすがに、大学となると規模が大きいから、学部ごとにひとつの学校みたいにキャンパスがある。


S大はいろんな学部があるから、けっこう散らばってる。


「今度の大学祭、来るだろ?


入学することはない理工学部を案内してやるよ」


「ひどいなー、まあ、絶対に入れないけどさ」





大学の話をしてて、思い出した。


「そういえば、今日午前中、お店に慶のこと訪ねてきた女の人がいたよ。


ショートカットのキレイな人だったな」


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