サヨナラの向こう側
格好つけて、俺は立ち去ったけど。


内心、このあとの二人が気になって仕方なかった。



慶先輩は、きっと正直に話すだろうし。


それに美久が納得すれば、元サヤに戻るわけで。



そうなることを覚悟したうえで、告白したつもりだったけど。


やっぱり、慶先輩に美久を渡したくない。


慶先輩から奪い返すくらいの気持ちが、俺にはあるから。


まずは、明日から美久のそばにいよう。



今まで、照れてできなかったことを、全部やろう。


< 218 / 270 >

この作品をシェア

pagetop