サヨナラの向こう側

「ごめん」


そう言って、私を抱きしめた。



「佳菜子は、高校の時につきあってた子なんだ」


やっぱり、元カノだったんだ。


「そうなんだ」


「で、最近、俺と美久が一緒にいるところを見たらしくて」


「うん」


「･･･その、奪い返したくなったみたいで」


「慶、モテるんだね」



私がいなくても、いいよね。