サヨナラの向こう側
そしたら美久は、椅子まで倒すほど慌てて。


やっぱり、皆川が好きなんだって確信した。



走っていく美久をこっそり追いかけて、俺は部室をそっとのぞいてみた。



そこには、いないと思っていた、皆川がいたんだ。



「あれ、佐藤、どうしたんだ」


「えっ、皆川先生が呼んでるって聞いて来たんです」


「俺は呼んでないけど?


まあいっか、ちょうど相談したいこともあったし」


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