サヨナラの向こう側
美久は続けて、


「先生が助けてくれなかったら、私は高校へ通えてないかもしれなかったんです。


先生を好きになったから、勉強も頑張れるし、毎日が楽しいんです。


私の中で先生の存在が、どんどん大きくなって、好きっていう気持ちがおさえられないんです。


見てるだけで良かったのに、どんどん欲張りになっていって・・・」


泣きながら訴えていた。



皆川は、黙ったまま、美久の頭をなでていた。


俺は耐えられなくなって、部室から離れた。



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