サヨナラの向こう側
だけど、サッカー部の千広の足にかなうわけもなく、千広は私の腕をつかんだ。



「待てよ、美久」


「ごめんね、怒ってる?」


「怒ってねーよ」


「じゃあ、どうしたの?」


「もう遅いし、一緒に帰ろう」


「だいじょうぶだよ、まだ暗くないし」


「一緒に帰りたいんだよ」


「えっ?


もしかして、ジュースおごってほしいとか?」


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