サヨナラの向こう側
「イヤだって言われても・・・


そういえば、さっき好きな人がいるって、言ってたよね?


誰?


私の知ってる人?」


「美久にだけは言わねーよ」


「なによ、幼なじみなんだし、何でも話してくれていいのに。


相談にのるよ?」


「美久みたいな恋愛初心者には相談しねーよ」


「失礼だな、私だって恋愛くらいしてるもーん」


「あっそ」



いつもの言い合いなのに。


千広は、プイッとそっぽを向いて歩いていってしまった。


自分が一緒に帰ろうって言ってたのに、変なの。



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