サヨナラの向こう側
すぐに耳に入る、皆川先生の名前。


いま聞こえた内容を信じられなくて、恵未が止めるのも聞かずに、声の方へ向かった。




嘘だ。


たまたま同じ名前の先生が、グアムにいるんだ。




先生の顔を見た。


大好きな、皆川先生だった。




女の子達が驚いた顔をしてたけど、思わず


「皆川先生!」


って、呼んでしまった。




先生、違うって言って。


彼女にあげるんじゃないって否定して。




聞きたかったけど、聞けなかった。




先生本人が、



「佐藤、これ、彼女にあげるんだけど、どう思う?」



って、私に聞いてきたから。




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