サヨナラの向こう側
それからのことは、よく覚えていない。
恵未に抱きかかえられるようにして、ホテルへ戻ったらしい。
夕食もほとんど手をつけず、ひたすら先生の言葉を繰り返していた。
先生の彼女。
彼女、いたんだ。
恵未はずっと、私に寄り添ってくれた。
「明日のダイビング、キャンセルする?
もしキャンセルするなら、私も一緒にやめるよ」
とまで言ってくれたけど、キャンセル料かかるし、ダイビングはやってみたかったから、
「・・・だいじょうぶ、やろう」
って、答えた。
恵未は、先生のことを諦めた方がいいとか、一切何も言わなかった。
ただ、
「やっぱり、ツラい思いしちゃったね。
でも、好きなんだもん、仕方ないよ。
これからのことは、美久にしか決められないから」
って、背中をなでながら慰めてくれた。
その晩。
生まれて初めて、眠れない夜を過ごした。
恵未に抱きかかえられるようにして、ホテルへ戻ったらしい。
夕食もほとんど手をつけず、ひたすら先生の言葉を繰り返していた。
先生の彼女。
彼女、いたんだ。
恵未はずっと、私に寄り添ってくれた。
「明日のダイビング、キャンセルする?
もしキャンセルするなら、私も一緒にやめるよ」
とまで言ってくれたけど、キャンセル料かかるし、ダイビングはやってみたかったから、
「・・・だいじょうぶ、やろう」
って、答えた。
恵未は、先生のことを諦めた方がいいとか、一切何も言わなかった。
ただ、
「やっぱり、ツラい思いしちゃったね。
でも、好きなんだもん、仕方ないよ。
これからのことは、美久にしか決められないから」
って、背中をなでながら慰めてくれた。
その晩。
生まれて初めて、眠れない夜を過ごした。