サヨナラの向こう側
一睡もできずに迎えた、ダイビング当日。


悔しいくらい、きれいな青空。



ホテルから迎えのバスに乗り込み、海へ。


まわりは、ダイビングの話題で盛り上がってる。


高校生だし、初めて体験ダイビングする人が多いみたいだった。



バスの中で、グループが発表される。


私は、千広と恵未と、皆川先生と一緒だった。


誰がグループ決めたんだろう。


本当は、すごく嬉しいはずなのに。




浮かない顔をしてる私に、千広が声をかけてきた。


「美久、どうしたんだよ。


あんなに楽しみにしてたのに、なんかあったのか?」


「ううん、なんでもない。


少し、バスに酔ったのかも」



千広に相談しようと思ったけど、なんか違う気がして、黙ってた。


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