サヨナラの向こう側
美久のことを、忘れる?


そんなこと、できんのかな。


今までもずっと、たぶんこれからもずっと、好きなのに。



「岩田くん、私のこと好きじゃないのはわかってる。


一緒にいてくれたら、私が美久のこと忘れさせてあげる。


ね、一緒にいようよ。」



今まで、新藤のことは、美久の友達としか思ってなかったけど。


美人だし、男からも人気があるらしい。



新藤なら、いいのかもな。


俺は、美久を好きなまま、


「わかった」


と、返事をしてしまった。

< 78 / 270 >

この作品をシェア

pagetop