愛されすぎて困ってます!
アイドル百地リナ
『しゅわっとじゅわっと☆
恋の味がするよ☆
キッスグミ~☆』
六月に入りじめじめとした天候が続く中、今日も学校だ。
今日は目覚めが良くていつもより一時間早く起きた。
テレビをつけると、腰まである色素の薄い茶髪をなびかせた可愛いアイドルのCMが流れていた。
お父さんは新聞を読み、お母さんは目玉焼きを焼いていた。
そして義理の兄である凛くんはCMに釘付けだ。
「あーやばい百地リナ可愛い。
こういう子と付き合いて―わ…」
「凛くん、百地リナタイプなの?」
「普通にタイプ。
何て言うかーこういう清純派?がいいんだよなぁ」
「ふーん、リナに伝えとくよ」
「あぁ…ってはぁ!?!?!?」
飲みかけの味噌汁を吹き出しそうな勢いで目を瞬かせた。