モンスターガール~彼女はいつもカメレオン~
こうちゃん
「嫌ならいいけど」
少し素っ気なく言うネコに私は慌てて言う。
「行く!!」
「狭いし、ちょっと煩いけど」
煩い……?
工事現場の近くとかなのかな?
ネコが歩き、私は遅れないように着いていく。
そしていつも使う電車に乗り、いつもより遠い駅で降りる。
「ネコの家って駅までどれくらい?」
「十五分くらい」
「へぇー」
この辺は人通りが少ないな。
十五分くらい歩くとネコが立ち止まって言った。
「ここだよ」
「うん」
目の前に建つネコの家は、ネコのイメージとは正反対の家だ。
お世辞にも綺麗とは言えない、小さな家。
家と家の間に無理矢理入り込んだような家だ。
ネコは普通に家の中に入り、私はその後を着いていく。
「ただいま」
「お邪魔します」
ネコはズタズタと入っていき、私は靴を揃えて急いでネコを追い掛ける。
すると小さな女の子が勢いよく走ってきた。
「おねぇちゃん、おかえり」
「うん。これ、妹のりりか」
「りりかちゃん?こんにちは」
「こんにちは」
ネコにそっくりで超可愛い。