指輪と私の物語1~焔~[完]
ー隣国南東の遺跡ー
明け方、気がつくと馬車は動いていた。
空がうっすら明るくなった頃。
馬車は出発したらしい。
まだ、眠い私は再度意識を手放した。
「・・・テ・・・キテ・・・・・・起きて?」
・・・ん・・・うん。
「おはよう?」
うわぁ!
びつくりした!
目の前に、バーンの顔があったから。
「ユーリ!見て!」
私は、馬車から降りる。
そこには、何かが崩れた跡や、何かが建っていたことを示す囲いがあった。
その奥の小高い場所に、それは見えた。
「燃えてる・・・。」
「あそこだな。」
燃えるものも、原因となる物も何も無い。
煌々と燃える祠。
「テイラとスケヘイは、待て。皆、行くぞ」
「荷がある。私は待つ。」
スーが、辺りが見渡せる場所に移動した。
「あそこに入れるのは、バーン殿とユーリ殿だけだと思いますが。」
行く気満々だったモブが、ガッカリした顔をする。
「親父!僕が付いてる!」
「あぁ。バーン・・・ユーリを守れるのは、俺じゃねぇ。お前だな。」
バーンが頷く。
「ユーリ!僕が君を守る!」
私は、差し出された手を掴んだ。
次に目指すは、あの祠!
「待って!」
テイラ?
「小さな騎乗者さん・・・いえ。何でもありません。」
テイラ?
変なの・・・。
誰もが気づいてなかった。
しかし、きっとテイラだけが感じていたのだろう。
私はバーンの手を握りながら、1歩1歩登った。
明け方、気がつくと馬車は動いていた。
空がうっすら明るくなった頃。
馬車は出発したらしい。
まだ、眠い私は再度意識を手放した。
「・・・テ・・・キテ・・・・・・起きて?」
・・・ん・・・うん。
「おはよう?」
うわぁ!
びつくりした!
目の前に、バーンの顔があったから。
「ユーリ!見て!」
私は、馬車から降りる。
そこには、何かが崩れた跡や、何かが建っていたことを示す囲いがあった。
その奥の小高い場所に、それは見えた。
「燃えてる・・・。」
「あそこだな。」
燃えるものも、原因となる物も何も無い。
煌々と燃える祠。
「テイラとスケヘイは、待て。皆、行くぞ」
「荷がある。私は待つ。」
スーが、辺りが見渡せる場所に移動した。
「あそこに入れるのは、バーン殿とユーリ殿だけだと思いますが。」
行く気満々だったモブが、ガッカリした顔をする。
「親父!僕が付いてる!」
「あぁ。バーン・・・ユーリを守れるのは、俺じゃねぇ。お前だな。」
バーンが頷く。
「ユーリ!僕が君を守る!」
私は、差し出された手を掴んだ。
次に目指すは、あの祠!
「待って!」
テイラ?
「小さな騎乗者さん・・・いえ。何でもありません。」
テイラ?
変なの・・・。
誰もが気づいてなかった。
しかし、きっとテイラだけが感じていたのだろう。
私はバーンの手を握りながら、1歩1歩登った。